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2016年7月12日 (火)

キンプリエリートへの道

キンプリ。
あなたはこの単語をどこかで耳にしたことがあるだろうか。
今回のブログは私がキンプリエリートになるまでの険しい道のりの記録である。

私とキンプリの出会いはさかのぼること半年前。
やたらとTwitterで「キンプリみてきた。」という発言を目にするようになるものの、それが何なのか全くわからず、「ああ、アニメ映画なのかな?」ぐらいの認識で、特に興味はひかれなかった。が、みんな決まって観賞後に「世界が輝いて見える…」と言い残すという謎の現象を次々と目のあたりにし、日に日に私も乗るしかないんじゃないかこのビッグウェーブに…という気持ちになってきた。
とりあえずどんなジャンルのアニメなのか検索してみる。

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・・・???
SF?魔法?学園もの?アイドルもの?スポーツもの?虹の先を越えてゆけ!?検索してもジャンルすらわからないとかウソだろ?とりあえずキンプリがKING OF PRISMの略であることだけはわかった。
もう少し調べるとどうやら元々は女児向けアーケードゲーム「プリティーリズム」とやらのアニメシリーズに出てくるプリズムスタァ(←言っててよくわからない)を目指す男の子たちの話がスピンオフとして映画になったということらしいがまずプリティーリズムを知らない。知らないものがどんなにスピンしようがますますわからなくなる一方なのでもう前情報なしで行くしかないと決心した。

しかしこんな得体の知れない謎映画(←失礼)、誰も一緒に行ってくれないだろうな…と思っていた矢先、夫の方もかなり気になっていたらしく「キンプリいこうぜ!」と驚きのお誘いが。こいつマジか!?おっさんが女児向けアニメのスピンオフとかどんだけ勇者だよ…と畏怖の念を抱きつつ夫婦して何の予備知識も持たずに映画館へと乗り込んだ。
結果から言うと、初めてのキンプリは惨敗だった。
見終わったあと、世界は全く輝いて見えなかった。パニック状態でただただ放心していた。面白かったかと聞かれれば「なにがなんだかわからなかった」としか言えなかった。
なぜみんなこれを見て世界が輝いて見えたのだろう?その答えはすぐにわかった。
キンプリには「通常上映」とは別に「おうえん上映」というバージョンが用意されていたのだ。
映画鑑賞中はお静かに、という常識をくつがえし、おしゃべりOK!かけ声OK!ツッコミOK!サイリウム振りながら一緒に歌って応援しちゃおう!という画期的な「おうえん上映」、どうやらキンプリはそれを前提として作られていたのだ!
このままでは終われない!さっそくキンブレ(手元のスイッチで様々な色に変えることができるペンライト)を購入し、後日再び夫と連れ立ってキンプリおうえん上映会に乗り込んだ。

※ここから先はネタバレオンリーでお届けしますのでこれから見に行きたい人はご注意ください。


戦いは上映開始前からすでに始まっていた。
キンプリに全く関係のない映画の予告の時点ですでにまわりはキンブレを振っている。その予告の内容のイメージカラーにしているようで、ワンピースフィルムゴールドではゴールドだから黄色、オオカミ少女と黒王子ではラブコメだからピンク、あの有名な「ストップ映画泥棒」の時はサイレンの赤でノリノリでキンブレを振る。やばい、すでに楽しい。

いよいよ本編スタート!何の説明もなくいきなり3人のプリズムスタァ男子たちがステージ上でギターを弾きながら歌って踊っている。ヒロ、コウジ、カヅキという3人からなるオーバーザレインボウ(通称オバレ)というユニットらしい。

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主人公らしき男の子(一条シン君)がそれを客席から観ながら「これがプリズムショーかぁ〜!」と目を輝かせている。オバレの3人、よく見るとフィギュアスケート靴をはいて踊っている。「ハァッ!!」というかけ声とともにくるくるとジャンプ!!キラキラはじけるプリズム!巻き起こるプリズムの嵐!風圧でシン君の服がはじけとび突然の全裸映画開始直後に全裸。「・・・何が起こった・・・!?」こんなに早く内容が理解できなくなる映画は日本映画史上類を見ないだろう。初見の人は開始1分で「とんでもないものを観にきてしまった」と思い知らされることになる。

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プリズムショーとは、ダンススケートで歌い踊り、プリズムの輝きで観客にイメージ世界を見せるショーのようで、オバレがベッドに乗って空を飛んだり分身して空から降ってきたり全裸になって飛びついてきたりするものらしい。何を言っているかわからないと思うが私も何が起きているのかわからない。
さらにプリズムのイメージは突然普通の道になり、オバレの3人が自転車のうしろに女の子を乗せて走りはじめ、女の子がソフトクリームを男子に食べさせようとするシーンで画面に「はい、ア〜ン♡」というテロップが映し出され、もちろん観客全員でアテレコ

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自転車での当てレコを3人分散々やらされた挙げ句、オバレの3人は自転車にのって空を飛び、(←もう空を飛ぶぐらいでは驚かなくなっている)最後に「公道での二人乗りは禁止だよ♡」と言い放ち先ほどまでの自分たちの行動を全否定。もう何がなんだかわからない。
ショーを見終わったシン君は衝撃のあまり「な、なんなんだ〜〜これは〜〜」とそれはもう産まれたての子鹿さながらの見事な足ガクガクを見せてくれる。わかる。今私も同じ気持ちだ。

その後シン君はプリズムスタァを目指して養成所「エーデルローズ」に入って寮生活を送ることに。「はじめまして!一条シンです!」というと観客は「いい名前!」と言ったり、お風呂の脱衣所のシーンでカゴで下半身がかくれている所で「かご邪魔〜!」と言ったり思い思いにツッコミを入れていく。おうえん上映の醍醐味である。ここでけっこうな人数の寮生たちが意味深に登場するのだが本編にほとんど関わりがなくて見終わったあとに「あの人たちは何だったんだろう」と困惑させてくれる。

そして映画は早くも中盤にさしかかり、エーデルローズの反対勢力であるシュワルツローズからの刺客、大和アレクサンダー(通称アレク)とかいうとても高校生に見えない老け顔ストリート系男子が送り込まれてくる。
オバレのメンバーであるカヅキ先輩とアレクとのストリートダンスバトルがここに勃発!!
左がアレクで右がカヅキ先輩。なんか少年漫画みたいなノリになってきたぜっ!

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突然流れはじめる聞き覚えのあるイントロ…EZ DO DANCE…EZ DO DANCE…「バーニン!!」まさかのEZ DO DANCEきたー!!TK世代ど真ん中には嬉しいサプライズ。懐かしすぎるぜTRF!!

\ I can hear my voice 今始まるmidnight timeからこの場所で〜♪/
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お前が歌うんかい!

\ な〜にも〜なくて道も〜なくて踊るキミはど〜こから〜♪/
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お前も歌うんかい!
しかも無駄に上手い!

デュエットしながらのストリートダンスバトル!ヘッドスピン!でもフィギュアスケート!カオス!EZ DO DANCE♪(観客:フゥ!)EZ DO DANCE♪(観客:フゥ!)踊るキミをみ〜てる〜♪(観客:フウッフウッフウッフウッ!)観客のボルテージも最高潮!
ただのダンスバトルかと思っていたら突然竜に乗って戦い始めるふたり。カヅキ先輩が大空から竜にのって剣を振り下ろす!!アレクは避けようともせずに大きくのけぞって手をつかないブリッジの体勢で「シックスパァック!!」と叫びながら剣を腹筋ではじき返すという人間ばなれした荒技を披露。アレクの腹筋は強かったが私の腹筋は崩壊。笑いすぎて本当に腹筋がツった。

その頃エーデルローズではオバレのコウジがプリズムとは何かを厳しく教えるためにシン君と真剣バトルしていた。コウジが「ハチミツキッス」とか言う技?で尻からハチミツをくり出したのには度肝を抜かれすぎて意識を失いそうになったのでちょっとその前後をよく覚えていない。気付いたらシン君が見事に全裸で分身して飛びつくという伝統の?技を習得していた。
ふたつのガチバトルが同時刻で進行して画面でクロスオーバーし、EZ DO DANCEをバックに竜やらシックスパックやら尻やら全裸が飛び交い観客がサイリウムを降りながら応援しまくるこのカオス。一度経験したら病み付きになること間違いない。本当にみんなに見てほしい。渋谷のスクランブル交差点の4面マルチビジョンの権利を買い取ってこのシーンを1日中流してクレイジージャパニーズカルチャーを外国人観光客に見せつけたい。

そして物語は終盤へ。オバレのコウジがハリウッドデビュー(←ざっくり)することになりオバレは解散へ(あっさり)。ラストコンサート会場の空に突如あらわれる電車。電車に表示された行き先は「For Hollywood」。え?電車でハリウッド行くの!?というツッコミとコンサート会場の客おいてけぼりで上空で繰り広げられる壮大なお見送り。電車に乗り込むコウジ、見送りながら泣き崩れるヒロとカヅキ。夜空にすいこまれていく電車…満天の星空に描かれるオバレの3人…の星座ついに星座になりおったぁ!!なんなの?死ぬの?今生の別れなの?!もう笑いすぎてあばら骨が折れそう助けて。
コウジが旅立ってしまい、コンサート会場のサイリウムの光は消え、すすり泣くファンたち。そのステージに突然シン君が登場!オバレが解散してもプリズムの輝きは消えない!とばかりにシン君の歌とダンスで輝きを取り戻すステージ…シン君いつのまにこんなに歌って踊れるようになったのか全くわからない、先輩の尻からハチミツくらってたぐらいしか記憶にない…がとにかく、プリズムショーはみんなを笑顔にできるんだ!というところで本編終了。

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寮生たちに囲まれてのハッピーエンド!
だがシン君とこの人たちが仲良くなるエピソードが特に無かったのでラストでいきなりめちゃくちゃ仲良さそうでビビる。最後まで全く説明がない一貫した姿勢に拍手を送りたい。

最後まで見ても結局「プリズム」とは一体なんだったのかさっぱりわからなかったが、これだけは言える。

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 世界が…輝いて見える…!

私にも世界が輝いて見えましたありがとうキンプリ!
おうえん上映会、超絶たのしかったです。
普段しゃべっちゃいけない場所で友達としゃべりながら見れて、みんなでツッコんで爆笑してコンサートさながらにキンブレを振ってみんなで歌って…おうえん上映、すごいコンテンツだと思います。今後もっと増えてきそうな予感がしますね。そうそう、キンプリエリートの皆さんはキンブレを2本持って自由自在にあやつってらっしゃいました。自転車のシーンでは2本のキンブレをぐるぐるまわしたり、「恋した♡」という歌詞のところでハート型に動かしたり、教会のシーンでは2本を重ねて十字架にしていたのには荘厳すぎて感動すら覚えました。

すっかりハマってしまった私は先日キンプリビギナーの友達を誘って4DXも体験してきましたがこれもまた楽しかったですよ!アトラクションに乗りながら終始爆笑している感じです。キンブレふりすぎて腱鞘炎みたいになりました。最後のほうはもう肩があがらなくて右手を左手でささえながらキンブレふってました。アラフォーの体力の限界を感じました。
まだまだキンブレの振り方やお約束のかけ声などわかっていない部分が多いのでキンプリエリートへの道は遠いですが、続編があると思うので今後も楽しみにしたいと思います!
ちなみに私はシックスパックのアレクが大好きです!4DXに一緒に行ってくれた友達に「アレクが一番かっこいいよね!」と言ったら「え?かっこ…う、う〜ん…歌はうまいよね」とすっごい気をつかわれました!
そして夫は何故か5回も観に行ってます。なんで私より多いんだよ!

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